Okinawa Prefectural University Of Arts

沖縄県立芸術大学は1986年に創立され、かつて海の世界で栄えた琉球王国の中心地、歴史ある首里に開校しました。今年は大学創立35周年にあたります。沖縄の文化が創り出す独自の美と人類の普遍的な美の両方を追求することを創業理念に掲げています。本学は、このような理念に基づき、伝統芸能を継承・発展させ、新たな芸術創造の領域を開拓し、世界の芸術文化の発展に貢献できる人材の育成に引き続き取り組んでいます。

独立した精神によって人間性を探求し表現する芸術的活動は、確かに私たちの種に特有のものです。確かに、先史時代の洞窟芸術や縄文文化の工芸品の例に示されているように、芸術は太古の昔から人間の存在の一部でした。高度にネットワーク化された情報社会の現代において、豊かな感性を育むことが、私たち自身だけでなく、自然界に対する私たちの視点からも、これまで以上に重要な課題となっています。その世界で芸術に携わる私たちには、重要な役割を果たし、より一層の責任を果たすことが求められます。

本学は、芸術家、パフォーマー、研究者、教育者などのプロフェッショナルとして世界に貢献できる豊かな人間性、社会性、国際的視野を持ち、次世代を担う人材の育成に取り組んでいます。このような目標のもと、本学では少人数制でカリキュラムを実施し、学生一人ひとりの個性を引き出しています。アーティストを志す学生に欠かせない多様な価値観や多面的な視点を、学部・大学院の学生が深く理解できるように支援します。今日の高度なICT社会は、世界の標準化のグローバル化も推進しています。したがって、芸術における多様性と独創性の基盤である、既存の普通の価値観から解放された批評的な視点を再確認し続けることが重要です。

世界遺産のある美しい南の島は、豊かな歴史と環境に恵まれています。重要な歴史的時代は、人々が多様な文化を受け入れ、独自の豊かでユニークな文化や芸術を創造した時代である、偉大な貿易の時代から現在までをカバーしています。沖縄の環境は、都市部でも四季折々の自然の変化を身近に感じることができます。そのような沖縄の歴史や環境は、必然的に柔軟な心と粘り強い意志を育むものであり、芸術と芸術によって人生を生きようとする人々に必要なものです。